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【半導体】TSMC投資家向け説明会の要点 売上高見通し上方修正 急な値上げ否定
2026-04-17 11:40:08
ファウンドリ最大手、台湾TSMC(台積電)の魏哲家・董事長(会長)兼最高経営責任者(CEO)は2026年4月16日に開いた投資家向け説明会で、前年比で約30%増としていた26年の米ドル建て売上高見通しを、同30%超の増加に上方修正することを明らかにした。一方、米テスラ(Tesla)のイーロン・マスクCEOが発表したロジック、メモリ、先進封止(パッケージ)を統合するメガファブ構想「Terafab」プロジェクトについて巍氏は、「ファウンドリに近道は存在しない」とコメントした。


『経済日報』『中央社』等の台湾メディアが同日付で報じた。それによると、TSMCが同日公表した26年第1四半期(1〜3月)決算は、売上高が前期比8.4%増、前年同期比35.1%増の1兆1341NTドル(1NTドル=約4.9円)、税引後純利益は前期比13.2%増、前年同期比58.3%増の5724億8000万NTドルでともに四半期の最高を更新した。EPS(1株あたり税引後純利益)は前年同期比58.3%増の22.08NTドル、売上総利益率は66.2%、営業利益率は58.1%、税引後純利益率は50.5%だった。

26年第2四半期(4〜6月)の業績見通しでは、売上高が390億~402億米ドル、平均で前期比10%増、前年同期比32%増を予想した。1米ドル=31.7NTドル換算で、売上総利益率は同65.5~67.5%、営業利益率は56.5~58.5%を見込んだ。

投資家向け説明会でTSMCの魏董事長は、人工知能(AI)をはじめとする顧客の需要が予想を上回る状況が2026年も続き、AIの長期的成長に強い自信を示した。その上で、これを背景に、26年売上高の成長率見通しを、26年1月時点の「約30%」から「30%超」に引き上げるとした。

設備投資について、TSMCの黄仁昭・最高財務責任者(CFO)は、26年第1四半期の実績が約111億米ドルで、前四半期(115億1000万米ドル)を小幅に下回ったが、26年通年では520億~560億米ドルとしているこれまでの見通しを維持するとし、上限に近い水準になる見込みだと指摘。また、今後3年間の設備投資総額は過去3年間の合計を大幅に上回るとした。

AI需要の高まりを背景とした値上げの可能性について魏董事長は、顧客との長期的なパートナー関係を重視し、急激な価格変更は行わない方針を強調。先進プロセスで優位性を持ちながらも、持続可能な価格戦略を維持していく考えを示した。

この他、テスラの「TeraFab」計画について巍氏は、「新たなファウンドリの建設には2~3年、量産にはさらに1~2年を要する」と指摘。その上で、「半導体生産能力の拡張には、『近道はない(no shortcuts)』」と述べ、長期的な投資と着実な実行の重要性を強調した。

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